こんにちは。
これまで自治体で約5年間、保健師として母子保健業務に携わってきました。特に乳幼児健診の現場では、たくさんの保護者の方から育児に関する相談を受けてきました。
今回は、その中でもよく寄せられる相談内容と、現場でお伝えしていたアドバイスをご紹介します。お子さんの発育や子育てで不安を抱えている方の参考になれば嬉しいです。
1. 「体重が増えていない気がする
乳児の体重は、日々の変化に敏感になりますよね。
成長曲線を確認したうえで、たとえ増加が緩やかでも曲線内で推移していれば大きな問題がないことも多いです。
授乳の様子や哺乳量が確保できている場合や、離乳食もよく食べるという場合には、月に1回ほど、計測をして、伸びを確認し、そのまま様子を見ていきましょう。
不安なときや、体重が急に減少したり成長曲線に沿って伸びが見られなくなった場合は、必要に応じて医療機関や専門職に相談することをおすすめしています。
2. 「発達が遅れている気がする」
「〇ヶ月なのに〇〇ができない」という悩みはとても多く聞かれます。
でも、発達には個人差があり、健診の時点でできていなくても、少し経過を見るだけで追いつくことがほとんどです。
焦らず、温かく見守ることがなにより大切です。
また、必要に応じて早めに医師に診察してもらう等の対応を取ることが重要になるため、乳幼児健診は定期的に専門職に見てもらえる機会というわけです。
その時期にあった対応方法をその都度、確認していきましょう。
3. 「離乳食がうまく進まない」
食べる量や好き嫌い、進み方は本当に個人差があります。
「○ヶ月だから○○を食べないと」と焦る必要はありません。
まずは食べることに興味を持ってもらえるように、見た目や触感、雰囲気などの工夫が有効です。
4. 「人見知りや育てにくさを感じる」
赤ちゃんの気質にはそれぞれの“個性”があります。
泣きやすい・寝ない・人見知りが強い…といった反応も、必ずしも問題ではなく、子どもの個性の一つです。
お母さん・お父さんが「育てにくい」と感じるときこそ、周囲のサポートを受けるタイミングです。孤立感が強まらないよう、相談できる人を増やすということも大切です。
家族や友人のみでなく、公的なサービスもうまく使いながら、一人で抱え込まないということを意識してほしいと思います。
5. 「予防接種のスケジュールが不安」
最近は予防接種の種類も本数も増え、管理が複雑になっています。
スマホの予防接種スケジュールアプリや、紙のスケジュール表を活用すると、接種漏れや重複を防ぎやすくなります。
自治体によってはスケジュール表を配布しているので、ぜひ確認してみてください。
また、小児科からも、次回接種する時期を伝えてもらえるため、早めにスケジュール表に書き込んでおくと、漏れが少なくなるのでおすすめです。
おわりに|ひとりで抱え込まないで大丈夫
乳幼児健診は、赤ちゃんの発育確認だけでなく、保護者の方が不安を安心に変える大切な機会です。
「うちの子だけかも…」と思う悩みも、実はたくさんのご家庭に共通していることが多いです。
ぜひ、気になることや不安に思っていることを相談してほしいです。
保健師としての経験を通じて、これからも医療や子育てに関する情報をわかりやすくお届けしていきたいと思います。
💡おまけ:困ったときに頼れる支援先(例)
- 市区町村の子育て支援窓口
- 保健センター・子育て世代包括支援センター
- 電話やLINEで相談できる自治体サービスもあります。
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